六十四卦
下から上へ積み重ねた六本の爻が、六十四通りに並びます。それぞれに卦名、卦辞、象辞、六つの爻辞があり、いずれも八卦のうち二つから成り立っています。文王の序のまま、上卦ごとにまとめて一覧できます。
- 64
- 卦
- 384
- 爻辞
- 8
- 上卦の系統
上卦から探す
古典的な配列です。各ブロックは上半分に同じ八卦をもつ八つの卦をまとめています。番号は文王の序、すなわち伝わった本文が用いる順序に従います。
☰ Qián · 天が上
上卦が天である八つの卦。
1. 乾為天
陽の爻が六本。純粋な創造の力。物事の始まりと、それを最後まで運ぶ粘り強さ。
6. 天水訟
水の上に天。訟。逆の方へ引き合う二つの力と、理を押し通すことの代償。
10. 天沢履
沢の上に天。履。危ういもののすぐ後ろを歩き、ふるまいの正しさによって無事にすむ。
12. 天地否
地の上に天。否。二つの力が離れていき、そのあいだを何も通らなくなる。
13. 天火同人
火の上に天。同人。血縁や都合ではなく、共通の目的で結ばれた人びと。
25. 天雷无妄
雷の上に天。无妄。ほんとうの自分そのものから動くこと、含みを持たずに。
33. 天山遯
山の上に天。遯。去ることがまだ自分の選びであるうちに、早く、乱れずに去ること。
44. 天風姤
風の上に天。姤。陰の爻が一本、下から入ってくる。問題は後にそれがどれほど重くなるか。
☷ Kūn · 地が上
上卦が地である八つの卦。
2. 坤為地
陰の爻が六本。純粋な受容の力。支える大地と、よく従うことの律。
7. 地水師
水の上に地。師。多くの人が一つのように動くことと、それを可能にする律。
11. 地天泰
天の上に地。泰。二つの大きな力が出会い、そのあいだはすべてが働く。
15. 地山謙
山の上に地。謙。地面より低いところに身を置く山と、そのために要る力。
19. 地沢臨
沢の上に地。臨。よいものが近づいてくる。ただし期限がはっきり告げられている。
24. 地雷復
雷の上に地。復。光の爻が一本、また最下に戻り、すべてがまた始まる。
36. 地火明夷
火の上に地。明夷。明るさが地の下に入り、見られずにいる術。
46. 地風升
風の上に地。升。地の中で育ち、少しずつ丈を伸ばしていく木。
☳ Zhèn · 雷が上
上卦が雷である八つの卦。
16. 雷地豫
地の上に雷。豫。解き放たれて分かち合われる力と、それが偽られたときに起こること。
32. 雷風恒
風の上に雷。恒。みずからを新たにし続けるからこそ保たれる関わり。
34. 雷天大壮
天の上に雷。大壮。力が満ちきったところと、角をはさまれた羊。
40. 雷水解
水の上に雷。解。嵐が破れ、張りつめが解け、大気が澄む。
51. 震為雷
雷を重ねる。震。皆をはっとさせる一撃と、それでも柄杓を取り落とさなかった者。
54. 雷沢帰妹
沢の上に雷。帰妹。弱い側から、しかも位を持たずに、その場に入っていくこと。
55. 雷火豊
火の上に雷。豊。真昼の太陽。まばゆく、そしてすでに傾きはじめている。
62. 雷山小過
山の上に雷。小過。小さなことでは度を越し、大きなことでは越さない時。
☴ Xùn · 風が上
上卦が風である八つの卦。
9. 風天小畜
天の上に風。小畜。はるかに強いものを、今のところ軽い手で押しとどめている。
20. 風地観
地の上に風。観。全体を上から見ることと、そうしているあいだ自らも見られていること。
37. 風火家人
火の上に風。家人。役割がはっきりし、ことばが意味を持たねばならない小さな単位。
42. 風雷益
雷の上に風。益。恵まれた時と、それを他者のために使えという指し示し。
53. 風山漸
山の上に風。漸。雁が景色を一段ずつ上っていく。
57. 巽為風
風を重ねる。巽。繰り返しによって効く感化。決してやまなくなると効かなくなる。
59. 風水渙
水の上に風。渙。固まったものを砕き、ふたたび集まれるようにすること。
61. 風沢中孚
沢の上に風。中孚。中心がほんものであるがゆえに、隔たりを越えて届くもの。
☵ Kǎn · 水が上
上卦が水である八つの卦。
3. 水雷屯
雷の上に水。新しいものが抵抗のただ中に芽吹く、もつれた最初のひと押し。
5. 水天需
天の上に水。需。時が来ていないために、じっと動かずにいなければならない力。
8. 水地比
地の上に水。比。人が中心のまわりに集まることと、遅れて来ることの代償。
29. 坎為水
水を重ねる。坎。繰り返し来る険を、そのつど同じ正しい振る舞いで越えていく。
39. 水山蹇
山の上に水。蹇。塞ぎの上にさらに険があり、引き返せという助言。
48. 水風井
風の上に水。井。人びとが汲むもの。まわりのすべてが変わっても変わらない。
60. 水沢節
沢の上に水。節。容量のある器と、限りと罰との違い。
63. 水火既済
火の上に水。既済。すべてが正しい位にある。そしてそれこそ、もっとも壊れやすい配りである。
☲ Lí · 火が上
上卦が火である八つの卦。
14. 火天大有
天の上に火。大有。多くを持つことと、それに責めを負うこと。
21. 火雷噬嗑
雷の上に火。噬嗑。口の中の障りを、忍耐ではなく力で取り除くこと。
30. 離為火
火を重ねる。離。すべてを照らしながら、燃やすものに全面的に依る光。
35. 火地晋
地の上に火。晋。地平を離れる日と、人に見えて報われる前進。
38. 火沢睽
沢の上に火。睽。混じり合わない二つと、隔たりが誤りだったと分かる瞬間。
50. 火風鼎
風の上に火。鼎。生の材を、供するに足るものへと変える器。
56. 火山旅
山の上に火。旅。通り過ぎること、持ち物の少なさ、そしてふるまい次第であること。
64. 未済
水の上に火。未済。すべてが位を外れ、渡りはほぼ終わり、狐の尾が水に浸かっている。
☶ Gèn · 山が上
上卦が山である八つの卦。
4. 山水蒙
水の上に山。蒙昧。まだ知らないことと、教えを受ける作法。
18. 山風蠱
風の上に山。蠱。自分が来る前に生じた損なわれを片づけること。
22. 山火賁
火の上に山。賁。物をふさわしく見せる光と、その光の限り。
23. 山地剥
地の上に山。剥。下から一爻ずつ剥ぎ取られていくもの。
26. 山天大畜
天の上に山。大畜。巨大な力が動かずに保たれ、保たれているあいだに増していく。
27. 山雷頤
雷の上に山。頤。開いた口と、そこへ何が入るかという問い。
41. 山沢損
沢の上に山。損。あえて何かを手放し、それが正しい取り引きだったと知る。
52. 艮為山
山を重ねる。艮。背を止めることで心を止め、自分の置かれた場より先を思わないこと。
☱ Duì · 沢が上
上卦が沢である八つの卦。
17. 沢雷随
雷の上に沢。随。動くものに合わせることと、何に従うかを慎重に選ぶこと。
28. 沢風大過
風の上に沢。大過。造られたときには想定していない荷の下でたわむ棟木。
31. 沢山咸
山の上に沢。咸。互いに引かれ合う二つ。足もとから上へと感じられていく。
43. 沢天夬
天の上に沢。夬。五本の強い爻が最後の弱い爻を押し出す。それを告げるにも正しい仕方がある。
45. 沢地萃
地の上に沢。萃。人が中心のまわりに集まることと、その中心に何が据えられるべきか。
47. 沢水困
水の上に沢。困。水が抜けてしまった沢。誰も言うことを信じてくれない。
49. 沢火革
火の上に沢。革。互いに打ち消し合う二つの元と、その変化が信じられるようになる日。
58. 兌為沢
沢を重ねる。兌。開いた水面が二つ出会うことと、とことん語り合う楽しさ。
卦はどう組み立てられているか
卦は横に引いた六本の爻を積み上げたもので、各爻は陽の連続した線か、陰の断たれた線かのどちらかです。数えるのは下からで、図の足もとの爻が初爻、いちばん上が上爻になります。下三本が一つの八卦を、上三本がもう一つの八卦をつくります。六十四の図をふつう「ある八卦の上に別の八卦」と説明するのはそのためで、第三卦は雷の上に水、第十一卦は天の上に地です。
六本の爻に二通りの状態があれば、組み合わせはちょうど六十四になり、伝わった本文はそのすべてを用います。並ぶ順序は、伝承がそれを帰する周の建国者にちなんで文王の序と呼ばれ、数学的な配列ではありません。図は対で進みます。裏返して別の図になるところでは各卦の次にその裏返しが置かれ、裏返しても変わらない八例では爻ごとの反対の図が置かれます。
各卦が担うもの
本文のもっとも古い層は、各卦に卦名と、卦辞と呼ばれる短い占断のことばを与えます。のちの層である象辞は、二つの八卦を一つの情景として読み、そこから実際の身の処し方を引き出します。その下に、図の各位に一つずつ六つの爻辞が並びますが、参照するのは筮でその爻が変爻になったときだけです。
この構造があるからこそ、同じ卦が二人の人にまるで違う答えを返します。図は状況そのもの、変爻はその中で実際に動いている部分です。
構造の読み方
知っておく価値のある派生の図が三つあり、各卦のページはその三つすべてに案内します。互卦は二爻から四爻、三爻から五爻でつくり、状況の内側に隠れているものとして読みます。錯卦はすべての爻を入れ替え、補い合う状態を示します。綜卦は図を上下に返すもので、たいていは同じ状況を相手の側から見た姿になります。上下どちらから見ても同じ形の卦が八つあり、その八つはそれぞれのページに記してあります。
よくある質問
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