沢風大過
大過 · Dà Guò
中央に4本の陽爻が密集し、上下の両端を陰爻が挟む。その姿は両端の支えを超えた過重を背負う梁の如く、古典はこれを尋常ならざる振る舞いを要する非常の時として説く。
卦辞
棟撓む。往くところあるに利ろし。亨る。
棟木はすでに撓んでいるが、教えはなお進むことを促す。崩れゆく梁の下に留まることは選ぶべき道ではない。
象辞
沢、木を滅すは大過。君子もって独立して懼れず、世を遁れて悶えるなし。
易経において最も孤高を極める像。これほど尋常ならざる時において、常日頃の支えは望むべくもない。
この卦の意味
大過は構造そのものを描いた図式である。4本の陽爻が中央にひしめき、上下の両端は陰爻であり、重い梁が脆弱な支えの上に載る姿を表す。この卦が語るすべては、その形から生じる。
経文はこの状況を非常のものとし、通常の教えの幾つかを敢えて差し控える。大象において君子が独り立って恐れず、世を避けて心に悶えを持たぬと説くのは、この書としては尋常の語り口ではない。危機のただ中にあっては、平素の支えなど存在しないからである。
各爻は中央を挟んで対を成す。枯れた柳が根から芽を吹き、老いた男が若い妻を得る。稀有でありながら生気に満ち、文はこれを是とする。枯れた柳に花が咲き、年かさの女が若い男を迎える。同じく稀有で美しくとも、咎めもなければ誉れもないとされる。そこからは何も実を結ばないからである。古典は再生するものと、ただ咲くのみのものとを対比する。
上六は人々の記憶に刻まれる爻である。水に入り過ぎて頭頂まで没し、文は凶と咎なしを同じ息の下で告げる。為すべき行動には生き残れぬものもあり、書はそれを過ちと呼ぶことを拒んでいる。
占断において
占いの応えとしての大過は、真の負荷に耐えている構造の切迫を示す。何かが本来の設計を超えた過重を背負っており、際限なく持ちこたえることはできない。
教えは待つよりも動くことを促し、目立たぬ慎みをもって土台を補強し、平時の方法が通じぬことを受け入れるよう求める。もしこの渦中で誰かを支えようとするなら、九四がその条件を示す。私心なき助けでなければ、その支援は破綻する。
六つの爻
爻の文は、占いでその爻が変爻となったときにのみ読みます。ここでは卦が描かれる順に、図の上から下へと並べてあります。
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上六
過ちて渉りて頂を滅す。凶。咎なし。
為すべきことを為して水底に沈む。この書が結果の敗北と責任の有無とを截然と分かつ稀な箇所である。
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九五
枯楊華を生ず。老婦その士夫を得たり。咎もなく誉れもなし。
九二と対をなす爻であり、判定は中立。古木の徒花は麗しいが実りをもたらさない。
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九四
棟隆し。吉。他あれば吝。
梁に支えが施される。無私である限り吉。私心が混じれば恥辱となる。
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九三
棟撓む。凶。
支えなき無防備な三位における負荷。打開策は示されない。
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九二
枯楊稊を生ず。老夫その女妻を得たり。利ろしからざるなし。
古木からの予期せぬ再生。古典はこの不均衡な結びつきを生命力溢れるものと読む。
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初六
敷くに白茅を用う。咎なし。
土台に対する極度の配慮。白茅は路傍の草に過ぎぬが、爻はその慎重さを深く嘉する。
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