地山謙
第15卦の「地山謙」は、大地の懐深く高くそびえる山が隠れている情景を表しています。偉大な高みを持ちながら、それを誇示しない真の謙虚さです。この卦は六十四卦の中で唯一、すべての爻に凶や悔いがなく、すべて吉である特別な卦です。年にこの卦が巡ってくることには深い意義があります。卦辞は「君子終わりあり」と説き、物事を最後までやり遂げることこそが謙虚さの本質であると教えます。2026年は、人目を引く派手なアピールを必要としない生き方が報われる年です。それは自己卑下でも、見せかけの謙虚さでもありません。古典はポーズとしての謙遜を、真の謙虚さの正反対として退けます。多すぎるものを減らし、足りないものを補いながら、誰にも監視されない場所で静かに着実に役割を果たすことです。今年、自らの分以上の手柄を主張できる機会が訪れるかもしれませんが、それを辞退することこそが、手柄を誇る以上の実りをもたらします。